プレスリリース

プレスリリース詳細

エアバス社最新航空機市場予測 今後20年間で24,300機の需要

2008年 05月 07日 Press Release

エアバスは7日、最新の航空機市場予測「グローバル・マーケット・フォーカスト2008年度版」を発表した。それによると、2008年から2026年にかけて、新造旅客機および貨物機の需要は約24,300機で、金額にすると2.8兆ドルになる。これによって年間引き渡し数は、前回予測の1,130機から増加して約1,215機必要となる。また、輸送量の増加で今後はより燃費効率の高い、環境に配慮した航空機の需要が高まり、効率の低い経年機の入れ替えが必要となる。2026年までに世界中の航空機群の平均燃料消費量は、乗客ひとりを100キロ運ぶのに約3リットル程度になると見込まれる。これは現在A380が実現させているレベルである。

旅客輸送は年間で平均4.9%の成長が見込まれ、周期的な波はあるものの、20年間でおよそ3倍近くに拡大する。輸送量の増加は、高いロードファクターを維持し、より生産性のある機材の利用、高頻度の運航によってある程度対応できる。しかしそれでもなお、世界の航空会社は100座席以上の旅客機の保有数を2倍以上に拡大し、現在の13,300機から2026年までには28,550機に増加することが予測される。さらに、8,150機近い経年機の入れ替えが見込まれ、合計で約23,400機の新造旅客機が必要となる。これは金額にすると2.6兆ドルに相当する。

航空貨物は、有償貨物トンキロメーター(FTK)が年率で5.8%の成長が予測される。これによって、航空機群の刷新分と合わせると約3,800機の貨物機の引き渡しが必要となる。そのうち約900機が新造貨物機で、金額にすると2,000億ドル。

旅客機需要が最も増大する地域はアジア太平洋地域で、世界の合計需要の31%を占める。その次は北米で27%、そして欧州が24%となる。新興市場がさらに航空輸送の需要増加を促進する。中国やインドにおける需要拡大が持続する一方、経済成長の著しいアルゼンチン、ブラジル、南アフリカ、ベトナムといった30近い国々が、合計で約30億の人口を抱え、2026年までに台頭してくるであろう。

世界の人口と大都市の数が増加し続け、ある特定の地域に需要が集中する傾向をエアバスは予測する。それによって航空輸送における需要の集中化も必然的に加速する。この問題に対する解答の一つとして、従来の使用機材よりも大型の機材の使用が挙げられる。2006年末時点で、長距離旅客輸送の77%が32の大都市のハブ空港同士を結ぶ路線で占められている。

航空輸送の増加、インフラ整備の課題や環境規制、価格競争と快適性による差別化の必要性などへの対策が今後重要となる。この点において、エアバスはA380のような400座席以上を装備する大型機(VLA)の需要が約1,700機あると予測する。これは金額で5,270億ドルに相当し、旅客機と貨物機を合わせた合計引き渡し価格の約19%、合計引き渡し数の約7%にあたる。そのうち旅客機が約1,300機で旅客市場の金額の16%を占める。また、120トンの有償搭載量をもつ貨物機が約400機必要となる。2026年までにVLAの約3分の2が現在の32の大都市ハブ空港で運航され、その大部分を占めるアジア太平洋地域では700機以上のVLAの需要が予測される。これは世界需要全体の56%にあたる。VLAが就航する世界トップ20の大空港のうち12空港がこのアジア太平洋地域にある。

2通路型航空機(250座席から400座席)の需要は引き続き高く、今後20年間で約6,000機の新造旅客機と貨物機が引き渡される見込み。これは1兆1,620億ドルの金額に相当し、金額にして全体の41%、航空機数で25%を占める。そのうち250座席から300座席を装備する小型2通路型機の需要は新造機で4,000機以上。350座席から400座席を装備する中型2通路型機のクラスで2,000機の需要が予想される。現在、2通路型機の需要には、250座席のA330-200から380座席のA340-600といったA330/A340ファミリーが対応している。2013年からはA350 XWBファミリーがこれに加わる。

今後20年間で引き渡し総数の16,600機以上、または68%が単通路型機となる。金額にすると1兆1,400億ドルで、全体の40%にあたる。単通路型の需要の大部分は32%を占める北米からで、次に太平洋地域からの26%、欧州からの25%、残りの地域が17%と続く。

エアバスの「グローバル・マーケット・フォーカスト」では、世界の航空輸送の発展を分析し、約300の特定の旅客・貨物輸送の推移や、700社の旅客航空会社と177社の貨物航空会社が保有する航空機群を今後20年間にわたって分析し、各航空会社の年度ごとの機材展開を予測している。エアバスはこういった分析をもとに、小型機からA380のような大型機までの航空機需要を予測する。

エアバスは100座席から525座席以上を装備する最新旅客機を製造する航空機メーカー。フランス、ドイツ、英国、スペインに設計・製造センターを持つ他、日本、米国、中国に現地法人を置く。本社は仏トゥールーズ。EADSが100%出資する。