エアバスのA380は、今までにない快適性と効率性に優れた先進の航空機として開発されました。それは、空の将来を見据えた前例のないデザインです。この525席を備えるA380は、フライ・バイ・ワイヤ機能を持つエアバス機の特性をそのままに、他の追随を許さない快適性を誇ります。

A380の1座席あたりの消費燃料は現在運航されているどの大型機よりも17%も少なくなっています。これは、燃料消費と排気量削減において過去40年間で最も重要な進歩といえます。燃料消費が低く抑えられるため、CO2の排気も少なくなっているのです。 乗客一人を1キロメートル運ぶのに排出するCO2はたったの75g。この数値はEUが2008年製の自動車に定めた排気量目標のおよそ半分にすぎません。A380はすべてのクラスで乗客一人当たりのスペースが広がっただけでなく、CO2排出量も過去にないほど低く抑えることができました。
こうした進歩は、多くの分野での技術革新によるものです。A380は、過去の航空機に比べて多くの新素材を採用することで効率的に軽量化に成功し、複合材をはじめとする軽量素材の使用比率は構造体全体の25%を占めます。
また、航空力学においても最新技術を導入し、空気抵抗を最小限にすることで、燃費効率をより向上させました。さらに、最先端の高バイパス比エンジンを搭載することによって、燃料消費を極限まで削減することに成功しています。
こうしたエンジンは、NOx排出量において、現在の規制(ICAO-CAEP 4)に十分対応できるだけでなく、将来設定されるであろう最も厳しい規制(ICAO-CAEP 6)にも適応するように設計されているのです。
A380はまさに新世代航空機といえるでしょう。

エアバスは設立以来、常に技術革新を行うことで旅客機の経済効率を向上し、運航における環境への影響を抑制することに努めてきました。エアバスの最新型機であるA380は従来の大型機と比べて大幅に静かで、平均的な自家用車の燃費よりも乗客1人当たりの燃費も優れ、CO2の排出を削減しています。また、新世代のエンジンを搭載するA380は、離着陸時における騒音レベルも大幅に削減しています。
世界の航空輸送は急速に成長することが予測され、航空産業界全体で環境に配慮する努力がより一層必要とされています。エアバスは航空産業をクリーンな産業にするため、世界規模の長期的な目標を設定しています。
具体的な行動指針を定めるため、エアバスは一定の短い期間に1歩ずつ進む具体的な計画をたて、航空産業界に対し、環境への影響を抑えながら経済価値を生み出すという環境効率の向上を呼びかけました。エアバスはこの環境保護活動の舵取り役として環境保護対策に努めていきます。

騒音の削減は、A380の大きな特徴のひとつです。既存の大型機よりも格段に静かになり、最新の騒音規制(ICAO Stage 4)をはるかに凌ぐ水準で対応しています。離陸時の騒音は半分に軽減され、滑走路近辺と同等の騒音にさらされるエリアでも騒音を半減することに成功しました。
また、A380は国際的な規制をクリアしているだけでなく、既存の大型機に比べて実質的な利点もあります。たとえば、ロンドンの空港で採用されている騒音割当(QC)制度など、各空港の厳しい騒音規制による運航制限も最小限にとどめており、実質的に騒音規制に縛られることがなくなりました。A380は、航空会社とその乗客に、よりやさしい運航を提供し、同時に、空港周辺への騒音の影響を最小限に抑えます。
このような騒音レベルの低減が実現できたのは、エンジン、ナセル、機体の進歩の技です。また、A380には、操縦と騒音レベルの最適化のためにフライト・マネージメント・システム(FMS)への離陸記録のプログラミングを可能にする革新的な機能も備わり、これによって、実際の機体パラメーターと周辺の条件とを考慮しながら、離陸時の騒音を下げることが可能なのです。
そしてA380は、機外で最も静かな航空機というだけではなく、機内でもこれまでで最も静かな客室空間です。客室内の騒音が下がれば乗客の快適さは増して、長距離フライトでの疲労も最小限に抑えることができます。A380に搭乗した乗客は、現在運航されている大型機よりもはるかに静かであることを実感するでしょう。まるで騒がしいオフィスから静かなレストランに移ったように感じるはずです。
静かな機内はフライトデッキももちろん静かですので、乗務員の労働環境も大きく改善されています。
環境面において、新しい技術の採用とより広範な研究を重ねてきた結果、A380は大型機の本質的な利点を保ちながら、従来よりも大幅に騒音レベルを下げることに成功することができました。
A380が新しい騒音レベルの基準となることでしょう。

空の旅は経済と密接に関係しています。航空旅客の需要の急速な増加は、都市の発展と経済の成長によるものだからです。世界の大都市間を結ぶ路線において、将来予測される需要を満たすために、航空機が運航数を増やすことになれば、新しい滑走路やターミナル、あるいは新しい空港をもつくる必要があるかもしれません。そうなれば航空管制はさらに過密になり、環境への影響も増大することでしょう。
A380は、今世紀の航空力学の基準と最新のデジタル設計ツールを用いて、傑出した飛行性能基準をつくり出しています。効率性を追求して設計された主翼によって、既存の大型機よりも短い滑走路での離着陸が可能となりました。それは結果的に、既存の滑走路で1フライトあたり40%も多くの乗客を運ぶことになったのです。
卓越した客室デザインとユニークなサービス・コンセプト持つA380は、地上ハンドリング企業と密接な協力関係を築くことで、既存の大型機よりもフライト間の駐機時間を短くしています。ターンアラウンド時間が短くなり、1フライトあたり40%乗降客が増えることで、空港がスペースと時間を有効に使うことに貢献しています。
A380は、空港の発展にも貢献する航空機なのです。

エアバスは、あらゆる製品、製造工業分野において、国際的環境基準であるISO14001の認証を航空機メーカーとして最初に取得しました。
革新的な管理システムに基づいて自然環境問題に取り組むエアバスは、航空機が環境にもたらす影響を分析し、課題を見出して、それを少なくする努力を怠りません。この取り組みによって、製造された航空機は常に環境に適した製品であり続けることができるのです。
A380は、革新的な技術開発と航空業界の「提携」を促進しました。同時に、製造者との契約に環境問題への取り組みを盛り込むことで、製造業界に対し、環境問題に配慮することを推進しています。
さらに、よりクリーンな技術や製造手法によって、環境に与える影響を最小限に抑えています。環境対策はA380の製造施設での大切な課題のひとつであり、廃棄物や排気の適切な処理、エネルギーや水の消費でも最適な方法によって行っています。
欧州におけるA380コンポーネントの輸送も新しい方法を試みています。最も大きなコンポーネントの輸送には、生態系に影響を及ぼさないために、海上と河での船舶を利用し、陸路では、高性能の騒音削減装置を備えた大型トラックを使用した上で、夜間による輸送を行っております。
このようにエアバスは、コンセプトから運航を終えるまで、航空機の生涯に渡る設計哲学によってつくられています。静止荷重試験で使用された機体は、環境に配慮した方法で、航空機を解体する過程に利用される予定ですが、就航前にその航空機の最後までを見通してテストを行われた例は過去にありません。